S950のStratos Technology製 SCSIインターフェースを再度検証する

前回は、SCSIのボリューム(パーティーション)が256個できるのではないか?という、適当なことを言ってしまってごめんなさい。使っているうちに、根本的にハードディスクという概念にとらわれていてはダメのようです。どうも、なにかデータベースのようなものの扱い方のようです。

実際に、再度いくつか検証してみました。結論からいうと、

  • SCSI Drive(CFメモリーカード)の容量に限らず、ボリュームが128個まで作成が可能。
  • 1ボリュームには、本体のサンプリングメモリーの容量(約1.5MB)が保存できる。
  • 約40〜42MBの容量まで保存できる。(Syquestの44MBの容量を想定しているのかも?)
  • CFカードには、相性があって新しい高速のCFでは、Format後にボリューム作成時にエラーがでる。

ということは、わかりました。ただ、1つのボリュームが本当にいくらの容量があるのか、その扱い方の根本的な理屈は、はっきりとはわかりません。DISKモードのメニュー「01」での「*Hdrive1」〜「*Hdrive8」の使い方もよくわかりません。(これもSyquetがリムーバブルメディアであることと関係があるかもしれません。)

実際に行った検証のいくつかを紹介します。

01_DISK_FOLDER01

ディスクモード「01」「Slct. create 」でLETTERキーとCURSOLキー、CONTROLノブを使って、ボリュームを作成します。名前を変えてENTキーを押すと、新しくボリュームができます。名前の横に『V1』などのボリュームナンバーが現れます。ちなみにFloppyが『V0』で固定のようです。

02_DISK_V128

ボリュームが128個作りました。

03_Disk_Directory_full

129個目のボリュームを作ろうとすると、エラーがでます。『ディレクトリがいっぱいです』ということでしょうか。

04_Sampling

本体メモリーいっぱいにサンプリングします。約1.5MBのサンプルデータを作ります。

05_Saving_Sample

DISK モードの「07」「SAVE SAMPLE」で1ボリュームにサンプルデータを保存します。

06_Volume_99

保存が終了すると「Vol(ボリューム)」が「99%」になって、ボリュームの容量がいっぱいになったのがわかります。

07_V_slct_29

ボリュームを1〜28番までフルにして、29番目のボリュームに保存しようとすると、エラーがでます。

08_Disk_Sample_space_full

「サンプル容量がもうありません」ということでしょうか。

本体サンプルメモリー約1.5MB × 28=約42MBで、容量がいっぱいなのでしょうか。これは、64MBを超えるCFカードでは、だいたい同じです。

次回は、SCSIハードディスク、ZIPドライブ(入手しだい)、MOドライブを試してみたいと思います。

AKAI S950の液晶ディスプレイをLEDバックライトのLCDに交換する

AKAI S950の液晶がとっても暗いので(バックライトが切れているのかも?)、LEDバックライトの液晶ディスプレイをつくってもらいました。少量ですが、販売もします。Stratos Technology のホームページから御注文下さい。

LEDバックライトの液晶ディスプレイパネルの部品です。

01_LCD_Before

取り付け前の液晶ディスプレイです。暗くて見づらいです。

02_TOP_Screw

まず、筐体を開けます。赤丸のネジを外します。青丸のネジもできれば外したほうが、フロントフレームが外れるので、取り付けがやり易いですが、分解がちょっと面倒です。

03_Bottom_Screw

赤丸のネジを外します。青丸のネジも、できれば外したほうが、作業がしやすくなります。

05_Side_Screw

同じく、両サイドの青丸のネジも外したほうが、作業がやり易くなります。

04_POD

ボリュームのつまみを外します。

06_EL_PS

ELバックライト用の電源基盤を取り外します。

06A_P401_Connector

赤丸のネジを外して、ELバックライト用の電源コネクターを外します。

07_LCD_Remove

液晶ディスプレイパネルの左側のコネクタを外します。赤丸のネジを外します。青丸のケーブルを基盤から切り離したほうが、外し易いです。

08_Removed_LCD_EL_PCB

外したLCDとELバックライト用電源基盤です。

09_Fasten_Screw_Back_ Side

フレームの裏側からLEDバックライト 液晶ディスプレイパネルを取り付けて(オリジナルの液晶ディスプレイのように、フレームの表側から取り付けると、基盤を破損します。)、ネジを締めます。フレームを外したほうが、作業がやり易いですが、L型のドライバーがあればフレームを外さなくてもネジを締められます。(私は、結局フレームを外しました。)

あまりネジを締め付けないようにして下さい。

10_Connector

LCDコネクターを取り付けます。コネクタの方向、位置に注意して取り付けます。ケーブルが青のラインがあるのが上になります。

S950のフロントパネルを取り付けて出来上がりです。

だいたい、一時間くらいで出来ました。

Stratos Technology S950 SCSIボード試作品を使ってみる

前回の、AKAI S950用SCSIボードIB-109を使ってみて、どうもCF PowerMonster IIでは、ちゃんと動かないみたいです。何が悪いのかよくわからないので、例によって規格にのっとって、SCSIカードを試作してみました。

01_Stratos_S950_SCSI_A

デジタル入力機能は、今は必要ないので、SCSI機能にしぼって設計しました。せっかくの試作なので、Stratos Technology CF PowerMonster IIをオンボードで搭載できるようにしました。

SCSIコネクターも、MPCのように25pinのものに変えてあります。

02_SCSI_Board_wCFPMII

CF PowerMonster IIを取り付けました。

03_S950_Bottom_View

S950を裏面にひっくり返します。赤丸のネジをはずして、筐体を開けます。

04_S950_Back_View

S950の背面の赤丸のネジを外して、拡張ポートを開きます。

05_Around_Guide

拡張ポートの切り欠きのガイドに沿ってボードを挿入します。

06_Bottom_w_SCSI_Board

赤丸のコネクターにフラットケーブルを接続します。拡張ポートのネジを締めて、SCSIボードを固定します。

07_IB109_SCSI_Hard_Disk

電源を投入します。”IB109  SCSI hard disk”の表示がでます。

08_DISK_ERROR

DISKモードにします。DISKをセレクトすると、エラーが出ました。どうも、CFカードの相性が良くないみたいです。

09_CF_Card_Exchange

CFカードを128MBなどの、小さな容量のものに交換してみます。交換は、CFカードスロットから、ラジオペンチなどで交換できますが、やりづらいので、できれば一度ボードを外してから交換したほうが、安全でしょう。

10_9_Format_hard_disk

DISKモードにします。”09″ の”Format hard disk”にカーソルをもっていって、”ENT”を押して、フォーマットします。数秒で完了します。

11_01_VOLUME_slct_create

“01”で、” VOLUME Slct,create”にカーソルを持っていきます。”LETTER”とデータノブを回して、DISKに好きな名前をつけて、”ENT”を押します。名前をつけると約4MBのボリュームができるようです。あくまで想像ですが、256パーティーションで、1GBまで対応するようです。

↑どうも違うようです。再度検証してみました。こちらをご参照下さい→ http://www.artmix.com/wordpress/?p=473

12_06_SAVE_PROGRM

“06” の”SAVE PROGRM”で、データを保存してみます。

13_SAVING_sample

保存できました。

どうも、IB-109の設計上で何かCF PowerMonster IIとの相性が出ているのでしょう。もうすこし、追求したいところですが、Stratos Technology製のSCSIボードでは、 CF PowerMonster IIは、問題なく動作を確認できました。

試作ボードは、何枚か作ったので、評価版として販売します(数に限りがあります)。評価版SCSIボードには、アップグレードROMに交換する必要があります。ROM交換は、前回のブログを参照して下さい。

アップグレードROMに関しては、Virtual Sound Technology社にコンタクトを取ってみて下さい。または、弊社にご相談下さい。

 

34pin-50pin SCSI変換ケーブルでMacPortable にCF AztecMonsterを内蔵させる

今回は、Vintage Macのド定番のMacPortableにCF AztecMonsterを内蔵させて、内蔵HDDのかわりにCFカードから起動させます。

MacPortableは、内蔵SCSIが特殊で、34pinにSCSIシグナルと電源が一緒になっています。NeXT Cubeのモニターみたいです。

特注で、34pin-50pinの変換ケーブルを作ってみました。熱心なVintage Macコレクターからのオーダーです。試作品を限定数だけ販売するので、こちらからご注文下さい。

試作ということで、数が少ないので、量産効果がないため価格は、ちょっとお高めです。すいません(^~^;)。うちの製品はよく高いと言われてしまうことが多いですが、ユーザーさんから大変喜ばれることが(たまに?)あります。そのときは、この仕事をしていて良かったなぁ、と思います。

00_MacPortable_SCSI_cable

MacPortable は、すでに、20年以上前の製品(Mac IIciと同世代でしょうか)なので、たいていの機体は、内蔵HDDが故障しているようです。

MacPortable です。

01_MacPortalbe_Front

見た目、割とキレイですが、メインバッテリー(だいたいこれも寿命です)がなかったり、フロッピーがなかったりします。

MacPortable 純正のステキなキャリングバッグが付いてきます。フロッグデザインなのでブランド物のバッグみたいです。

02_PowerBook_Power_adapter

MacPortableは、非常に消費電力が大きいため、メインバッテリーがないと、付属の電源アダプターでは起動しません。PowerBook 180c用の容量の大きな電源が必要です。電圧は、7.5Vとやはり、特殊です。(本当に特殊なコンピューターです。)

03_Rear_cover

 

MacPortableのリアの四角いボタンのような部分を押し込んで、リアパネルを外します。

04_Battery_Cover

バッテリーカバーを外します。

05_PRAM Battery

メインバッテリーと、PRAM電池(006P 9V乾電池)を外します。この機体には、メインバッテリーが欠品していました。

06_rubber_Foot

底面の左右のゴム足を外します。マイナスの精密ドライバーのようなもので、外します。この機体には、ゴム足が欠品していました。

07_top_panel

マイナスの精密ドライバーをゴム足の真ん中の穴に押し込んで、トップパネルを外します。ツメを折らないように気をつけて下さい。この機体は、ツメが折れていたので、ゴム足の端の部分に精密ドライバーを押し込んで、外しました。

08_panel_removing

内側のツメの部分を折らないように気をつけて、トップパネルを持ち上げるようにして外します。

09_SCSI_Connector

赤丸の部分がSCSIコネクターです。基盤に『SCSI』とプリントされています。この機体には、HDDがありませんでした。

10_CF_AztecMonster_setup

34pin – 50pin SCSI変換ケーブルで、CF AztecMonsterを接続します。

11_bootup_from_CFAZ

PRAM電池をもとに戻して、起動させてみます。無事、System 6.07から起動しました。この機体は、拡張メモリーがないので、漢字トークは読み込みができません。PRAM電池が外されていたので、おめでとうございますが出てしまっています。

ちなみに、液晶が暗いのは、初期型のバックライトがないモデルのためです。後期型のBackLitモデルは、バックライトが付きます。

12_Internal_Setup

この機体は、フロッピー、HDDがなかったので、はっきりとはしませんが、おそらく、写真のような感じで取付ができるはずです。

このケーブルは、CF AztecMonsterでのご使用をおすすめいたします。標準の3.5インチのハードディスクは、電力の関係で、おすすめできません。ご希望が多いようであれば、基盤を起こして量産化します。それでも、気持ち安くなる程度だとは思います。まあ、価格の問題よりも、格好の問題のような気もします。量産化するとすると、やはり基盤をおこして、CF PowerMonster II専用にするような形にしたいと思います。その場合には、またご報告いたします。

 

ENSONIQ ASR-XでCF PowerMonster IIを使う

今回は、ユーザー様のご好意で、ENSONIQ ASR-Xをお借りして、CF PowerMonster IIを使ってみます。

ASR-XなどのENSONIQのサンプラーは、以前にも、ご質問をいただいた方がいらっしゃったので、今回まとめて検証します。

ASR-Xは、内蔵の音色の他に、サンプリングした音も使ってMPCのように、グルーブを簡単に作れるとっても魅力的なマシンです。MPCユーザーにも人気があるみたいです。というか、使える音が満載です。

ASR-Xのフロントパネルはこんな感じ。カッケ〜。

01_Ensoniq_ASR-X_TOP

リアは、こんなレイアウト。パラアウトとSCSIコネクターが装備しています。SCSIコネクターは、miniD-SUBの50pin です。

02_ASR-X_Rear

実は、ENSONIQ製品では、なぜか(?)CF PowerMonste IIで使用するためのターミネーター用のバスパワーが出ていません。この点でよくお問い合わせがあります。このため、弊社のBakMonolithで使用するためには、DC5Vの外部電源が必要です。秋葉原では、千石電商で扱っています。弊社でもLinkmanさんの5Vの外部電源を扱っています。

12_5V_switching_AC_Adapter

BakMonolithで外部電源をつかうには、電源ジャンパーを『DC』に切り替えて下さい。

BakMonolith_Power_JP

BakMonolithは、SCSIコネクターが25pinなので、ASR-Xなどの50pinのSCSIコネクターには、変換ケーブル、または、変換コネクターが必要になります。(これがまた、現在入手難なので、悩ましいところです。。。)

ユーザー様は、変換コネクターをご使用のようですが、リアパネルに直立する形になるので、なんかのハズミで、バキッと壊してしまうと、ゴメンナサイではすまないので、今回は、当方の変換ケーブルを使いました。アクセスLEDがCF PowerMonster IIの基盤が操作時に見やすいです。

CF カードは、今回、Transcendの133Xの2GBのものを使いました。

13_CFPM_linked_to_ASR-X

例によって、ちっこい液晶表示にも関わらず、なんとなく使っていれば、わかってしまう(^_^)ENSONIQの操作パネルで、システムモードの[Disk Utilities]を選択。

14_disk_utilities

[Disk Device]で、[Hard Disk]を選ぶと、SCSIバスを自動的にスキャンして、DISKを選択してくれます。

15_SCSI_Unreadable_disk

[UNREADABLE](読めないよ)と言ってきているので、フォーマットをします。

16_Format_Disk

5〜6秒ほどで、[Format Successful]と表示されて、フォーマット完了です。CFカードによっては、[Optimize](イニシャライズ)をする必要があるものがあるようです。この、TranscendのカードもOptimizeをしたほうが、フォルダーが自動的にできるので、使い勝手がよくなります。

試しにSaveモードで、ファイルを保存してみます。内蔵のサンプリングデータも保存できるのね。。。名前を変えて保存します。

20_Save_1-sound

21_Save_Successful[Save successfully]で、保存できました。

ASR-Xの検証をこころよくご協力いただきました、ユーザー様に感謝いたします。m(_ _)m

AKAI MPC60にCF AztecMonsterを内蔵させる。

Stratos Technology製のMPC60 インターフェース用のCF AztecMonster取付キットの試作品が届いたので、使ってみました。

写真右上の内蔵SCSIケーブルと、六角スペーサー、ビス、ダンパースペーサーが、取付キットです。CF AztecMonsterは別売です。

ダンパースペーサーをCF AztecMonsterに貼ります。いまいち、貼りづらいので、改良の余地ありと思います。

SCSIインターフェースカードを一旦取り外します。CF AztecMonster用の穴に六角スペーサーを取付ます。

六角スペーサーにCF AztecMonsterを取付ます。

SCSIインターフェースカードを本体に組付けます。CFカードがCPUボードの裏側に滑り込ませるようにして、組み込みましょう。

内蔵SCSIケーブルを取付キットのSCSIケーブルに交換して、接続します。

電源ケーブルを接続して出来上がりです。

DISKモードで、動作確認です。

Copy, Format, Otherメニュー

Enter SCSI address of hard diskで、AUTOに設定。

Do itで、フォーマット開始です。CFカードにもよりますが、数十秒で、完了します。

動作は、問題ありません。

難をいえば、CFカードを交換するときに、いちいち、SCSIインターフェースカードを取り外さないといけないことです。これは、CF AztecMonsterの宿命ですね。MPC60 ver.3.10 ROMの仕様で、780MB以上はアクセスできないので、これは、不満のあるユーザーさんも多いと思いますね。

AKAI MPC 60にStratos Technology製のSCSIインターフェースを増設する。

お待たせしました。弊社が企画した、MPC 60用のSCSIインターフェースの試作品が届きました。

もともと、MPC60のSCSIインターフェースが探していたのですが、MARIONのものが手に入り難いため、弊社で造ってしまいました。

MARIONのSCSIアダプター自体も問題点がいくつかあったため(当時の技術的な問題もありますが)、今回の試作で改良しました。

以下改良点。

・SCSIターミネータのヒューズを設置。

MARIONのものには、ターミネータ用のヒューズが付いていません。これは、あきらかに設計ミスと思います。ヒューズか、ダイオードは必ずいれないと、万一のときに、回路が燃えてしまいます。

・外部SCSI端子にターミネータパワーを出力。

MARIONのものには、外部SCSI端子(D-SUB端子)にターミネータパワーがでていません。これは、規格違反という訳ではないのですが、常識として、ターミネータパワーは出しておきます。

・SCSIターミネータをアクティブタイプにする。

これは、当時のターミネータの規格には、アクティブタイプのものがなかったのだと思います。今の規格のSCSI、SCSIケーブルだと、当然アクティブターミネータタイプになっています。

・内蔵ターミネータのOFFのジャンパーを設置。

本来MPC60は、HDDの内蔵はできない構造になっているので、ターミネータは固定で問題ないのですが、現在は、弊社のCF AztecMonster(後述)を内蔵可能になっているので、内蔵ターミネータをOFFする機能をつけました。

・基盤のアースをとる。

当たり前のことのようですが、しかしながらMARIONのものは、アースがとられていないようです。電源のマイナスのほかに、ちゃんとアースをとるようにしました。

CF AztecMonster用の取付け穴を設置。

これは、弊社のCFをSCSIに変換するアダプターカード、CF AztecMonsterを内蔵させる時に固定するための穴です。

・5Vの電源出力端子を設置。

これも、CF AztecMonsterを内蔵させる時のための電源端子です。

・内蔵SCSIケーブルを本来の50本のものに変更。

MARIONの内蔵SCSIケーブルは、25本なのですが、本来、SCSIケーブルは、50本であるべきでしょう。400mmもロジックボード上を這わせるのであれば、なおさらです。

・電源LEDをつける。

細かいポイントですが、あると安心です。

・高速タイプのSCSIチップを使う。

これも細かい点ですが、動作が安定します。

逆にこの試作品の問題点としては、

・価格が高い。

これは、この製品に限った事ではないのですが、ウチで企画したものは、だいたい高いと言われてしまいます。少量生産、半分手張りなので、ある程度仕方がありません。大量生産するのであれば、別ですが、ニッチなものを納得いくクオリティーで作ろうとするとこうなってしまいます。

・SCSIチップの供給が止ると、製造中止になってしまう。

これは、ウチのせいではないのですが、近い将来SCSI機器がこの世から消えてしまう運命なのは、確かです。SCSIチップの供給がいつまで続くのかは、未知数です。もしかして、明日にも数が買えない状況にもなりかねません。弱小メーカーの弱さで、大量にストックしておくことができないので(半導体は、ちゃんとした設備で保管しないと、ハンダ付けができなくなってしまう)、こればっかりは、どうにもなりません。

さて、ノーガキをつらつらと書いてしまいましたが、試作品を組込んで、使ってみます。

SCSIインターフェースには、Roger LinnのVer.3.10 ROMが必要です。

電源を切って、電源ケーブルを外して、MPC60本体を開けます。

◯印のネジと、ケーブル、コネクターを外します。

SCSIコネクターは、RS-232Cのコネクターを外して代わりに取り付けます。MPC60IIの場合には、鉄板を外します。

ケーブル、ネジ、コネクターを外しました。写真では、5V電源コネクターが外されていませんね。ちゃんと外しましょう。

SCSIインターフェースカードを取付けるスペーサーを取り付けます。

CPUボードからのフラットケーブルをSCSIインターフェースカードをさします。方向に気をつけてさします。

スペーサーにネジで、SCSIインターフェースカードを固定します。2点留めなので、不安定ですが、CPUボードからのケーブルで固定する感じになりますね。

SYNCケーブルを接続します。赤色の線が前から向かって右側になるようにします。

RS-232CのD-SUB 25ピンの代わりに、SCSIコネクター基盤を固定します。

SCSIインターフェースカードにSCSIコネクターカードからの50本のフラットケーブルを接続します。右側が赤の線が来るようにさします。

例によって、CF PowerMonster IIで動作確認をします。CFカードは、Trenscendの2GBを使います。Ver.3.10 ROMの仕様で、780MBまでしか使えませんが、いちおう、それでも動作が問題ないかも検証するため、あえて、大きい容量のものを使います。

DISKモードに、SCSIメニューが追加されます。

FORMATをすると、10秒ほどでフォーマットが完了します。(表示では、10分かかると表示されますが。。。)

書き込みをしてみます。書き込みはすこし時間がかかりますが、読み込みは、速いです。フロッピーで1分半ほどかかったファイルを1〜2秒で読み込みます。

CF AztecMonsterを内蔵できるように、取り付け穴と、電源コネクターが用意されています。

電源コネクターは日圧製のPHという型番のものです。

試作では、内蔵できるというだけで、ケーブルとかのキット化がまだです。これに関しては、また、次回。

AKAI MPC60のFDDを新品に交換する。

AKAI MPC60は、ウチに来た時からFDDが壊れていました。さすがに、FDDが無いと不便なので、いろいろ探したのですが、やっぱりありませんでした(メーカーにも、もちろんありません)。

どうも、MPC60とS950は、FDDが特殊らしく(詳しい人によると、FDDそのものが、標準というものがないらしいです)、ネットで紹介されているような、AT機用のFDDの改造では使えないようです。

そこで、あんまり気が進まないのですが、海外のFDDの専門の業者から取り寄せました。気が進まないというのは、値段はともかく、なんだかアヤシげだからです。新品があるということなので、高かったのですが、新品にしました。

連絡先はこちらです↓

http://floppy.shugart.free.fr/page.php?page=materiels/akai/mpc60/index.htm

新品、のようですが、なにやら改造がされているようで、ジャンパー線が飛んでいるのが見えます。あまり詮索しても、しょうがないので、このまま使います。

MPC60を開けて、FDDのケーブルを外します。

FDDを取付けてあるネジを外します。

FDDを固定している金具を外します。

ここで、問題発生。実は、MPC60のFDDは、AT機などのものとケーブルの配置が逆です。このFDDは、AT機のものを改造したもののようで、やはり、ケーブルを逆さまに接続しなくていけません。やむを得ず、ピンヘッダのボックスを壊して接続します。

動作確認です。AKAIのライブラリを読み込んでいます。問題なく動いているようです。

次回は、いよいよ、弊社で開発したMPC60用のSCSI インターフェースの取り付けと動作確認をします。

AKAI S950 SCSI 拡張ボード IB-109 検証する。

前回、CF PowerMonster IIがAKAI IB-109でうまく動かなかった検証をしてみます。

SCSI ラインモニターという、SCSIのコマンドを読む機械を使います。

HDDをフォーマットします。コマンドをみてみましょう。

FORMATコマンドがいったきりで、Completeになっていません。FORMATが完了していないようです。

IB-109のマニュアルには、『Syquest専用ですが、それに準じたHDDでも使える』旨書いてあります。当時のHDDを探して、接続してみます。

結果は、CF PowerMonster IIと同じで、FORMATコマンドが完了しないので、やはり使えません。どうも、IB-109のソフトになんらかの問題があるようです。

いまさら、Syquestを探すのも、大変なので(あったとしても、あまり使いたくないですね。。。)、今回は、ここまでです。

CF PowerMonster IIのメーカーに、問い合せをしてみます。

AKAI MPC3000のバックライトを修理する。完結編。

前回、MPC3000のバックライトが切れていたのは、バックライトの回路の故障というのが、わかったのですが、問題のインバーターが手に入らないようなので、汎用のインバーターを使って修理します。

エレパーツでおなじみの、共立電子の汎用のインバーターです。→ http://eleshop.jp/shop/g/g401996/

入力12Vで、60cm平方くらいのELライトが使えます。他のサンプラーなどのELバックライトでも使えると思います。端子台を使っているので、基本的にハンダはいらないようです。

MPC3000の電源回路から、DC12V電源を取り出します。この場合、ハンダ付けが必要です。

入力、出力に注意して、配線をします。インバーター出力は、極性はありませんが、電源入力は、極性があるので、注意しましょう。

MPCの場合、空きスペースがいっぱいあるので、どこに取付けても良さそうですが、できるだけ、電源回路の近くのほうがいいと思います。今回は、電源トランスの近くに、取り付けました。取り付けは、ショートしないように、厚めの両面テープで取り付けました。

それにしても、電源トランスの付近にメモリー回路があるなんて、大胆な設計です。このへんのおおらかさが、MPCのサウンドの秘密なのかもしれません。

無事、バックライトが点きました。動作を確認後、ホットグルーで、バックライトの配線を留めて、終了です。