MacPlusにSD PowerMonsterとBakMonolithで起動DISKを設定する

SD PowerMonster はCF PowerMonster IIではできなかったMacPlusでの起動DISKとして設定できる。まずはSD PowerMonsterの設定をする。USBケーブル(別途入手してください)でPCに接続して、SCSI Utilityソフトを起動する。

『Enable Unit Attention』にチェックをいれて、『Startup Delay』, 『SCSI Selection Delay』を『0』に設定する。

『Save to Device』をクリックして設定を書き込む。

次にBakMonolithのジャンパーの設定。デフォルト設定は『RS』=ON, 『DS』=OFF, 『TP』=ONになっているが、これを『RS』=OFF, 『DS』=ON, 『TP』=OFFに設定する。

MacPlusはSCSIコネクタにターミネータパワーが出力されないので、外部電源を別途準備する。5V1Aの汎用の小型電源で問題ない。当方ではマルツ電波製のLINKMANの5V電源を利用した。

こんな感じで取り付ける。

取り付け状態。

汎用フォーマッターソフトで SDカードを初期化する。ソフトはなんでもいいが、画面ではSilverliningを使っている。

初期化が終わると、ファインダーにSDカードのボリュームがマウントされるので、システムをコピーすれば、起動ディスクとして機能する。

SDから起動しました。

SD SusanoMonster の Ensoniq ASR-10へのHOT SWAP(Removable機能)対応

SD SusanoMonsterはHOT SWAP機能を初期設定で持っています。MacintoshなどのHOT SWAPの機能がある機器で電源を入れた状態でフロッピーやMOなどのようにSDカードを入れ替えることができます。

一部の機器では初期設定の状態ではHOT SWAPがうまくいかない場合があります。今回はEnsoniq ASR-10 サンプラーシンセサイザーの例を紹介します。

Ensoniq ASR-10はSD SusanoMonsterの初期状態では、HARD DISKとして認識しますので、電源をいれた状態でSDカードを取り出すと、SCSI Deviceを見失ってしまい、SDカードを読み込まなくなります。

この状態を回避するために、SCSI2SDプロジェクトのscsi2sd-utilソフトウェアでオプション機能を変更します。scsi2sd-utilの使い方等はこちらを参照してください。

PCにSD SusanoMonsterを接続します。写真はMacintoshに接続していますが、Windows PC/AT機でも使用できます。

scsi2sd-utilソフトウェアを起動します。

『Enable Unit Attention』『Enable SCSI2 Mode』『Enable SCSI Disconnect』『Respond to short SCSI selection pulses』のチェックを入れます。

『Device 1』タブをクリックして、『Device Type』を『Removable』に変更します。

『Device 2』『Device 3』『Device 4』は設定しないで下さい。

ファームウェアの設定を書込んで下さい。

『File』メニュー『Upgrade Bootloader (ADVANCED)…』を選択して『USB_Bootloader-V5_nodelay.bin』(詳細はこちらを参照してください。)を書込んでください。

書き込みが完了したら、PCからSD SusanoMonsterを外して下さい。

Ensoniq ASR-10の外付けのSCSI端子に接続するため、外付けBOXにSD SusanoMonsterをセットアップします。

SCSI BOXは現在入手が難しいですが、ヤフオクなどで中古をさがすか、Alibabaなどで検索してください。

Ensoniq ASR-10の外部SCSI端子に接続します。

Ensoniq ASR10/ASR-10 RackにSD SusanoMonsterを内蔵させるKIT(Ensoniq ASR10 SD Reader/Writer internal conversion KIT)は2017年10月 Engineering Sampleが試験販売開始です(初回ロット50セット限定)。SCSI BOXを見つけられない場合や、SD SusanoMonsterを内蔵させたい場合には、ご検討ください。

フロッピーからASR OSを起動させます。

『Command』『System・MIDI』から『CHANGE STORAGE DEVICE』を選択します。

『LOAD DEVICE』を『SCSI 0』に変更します。

SDカードを入れ替えてみます。

『NOT AN EPS SCSI DEV』と表示されています。これはSDカードがフォーマットされていないので読み出せないということでしょう。

『FORMAT SCSI DRIVE』を選択します。

フォーマットします。

フォーマット中です。

フォーマットが終了したら、再度SDを入れ替えてみて動作を確認します。

たまに『FILE OPERATION ERROR』という表示がでて、SD SusanoMonsterのLEDが点滅して操作ができなくなります。

この場合には一旦SDカードを取り出して、何度か『CHANGE STORAGE DEVICE』を押して、LEDの点滅が「赤=ON」「緑=OFF」の状態(コマンド待ちの状態)になるようにします。

再度SDカードをいれるとSDカードがSCSIに認識します。

 

 

 

SCSI to SD 変換カード SD SusanoMonster 設定ソフトウェア ボリュームの変更の仕方

SCSI to SD変換カード SD SusanoMonsterはSCSI2SDプロジェクトをベースに開発されたHOT SWAP可能のアダプターカードです。

今回はSCSI2SDプロジェクトの特長であるscsi2sd-utilソフトウェアによる、SCSIやボリュームの設定値、またSCSI IDの設定、パーティーションの設定について解説します。

ソフトのダウンロード、インストールは、OSXはこちらWindowsはこちらを参照してください。

scsi2sd-utilソフトウェアは多様な設定が可能です。一番ユーザーで使用する機能は容量の設定でしょう。初期設定ではSDカードの上限が2GBに設定されています(SCSI2SDの推奨値)。

また、このカードはオプションでSDカードの容量を最大で4つの独立したデバイスに分割してそれぞれに個別のSCSI IDを割り振ることができます。

今回は8GBのSanDisk Ultraを4分割する設定を紹介します。

まず、PCとUSBケーブルで接続します。USBケーブルは製品には付属しませんので別途ご用意ください。USB Type B – USB Micro B ケーブルを用意してください。基盤側のMicro B端子は壊れやすいので、注意して接続してください。

USBバスパワーだけで動作させて下さい。電源ケーブル、SCSIケーブルは絶対に挿さないで下さい。

scsi2sd-utilソフトウェアを起動します。SD SusanoMonsterと接続がされると、ダイアログの左下に『SCSI2SD Ready, firmware version XXXX』(XXXはファームウェアバージョン)が表示されます。表示がされない場合には、もう一度USBの接続を確認してください。

ダイアログの上部に『General Settings』『Device 1』『Device 2』『Device 3』『Device 4』のタブがあります。

『General Settings』の解説に関してはこちらに実際の事例を紹介しています。

『Device X』(XはDevice番号)は最大4個独立した『Device』単位を割り振り、それぞれに個別のSCSI IDを付加できます。ただし、全ての機器でこの機能が正常に動作するとは限らないですし、場合によっては思わぬ障害が発生する可能性もありますので、十分な知識のある方が自己責任にて実施してください

 

『Device 1』タブをクリックして下さい。『Enable SCSI Target』にチェックを入れるとSCSI DeviceとしてSDカードが有効になります。最初に開いた状態のパラメータは初期設定です。

まず容量の最大値を設定します。『Device size』の数字を希望の数字(たとえば128GBなど)に設定します。容量の単位(KB, MB, GB)も設定できます。

『SCSI ID』を0、『Device size』を512MBに設定しました。『Device 1』の『SCSI ID』は、SD SusanoMonsterのボード上のJ9の設定のほうが優先されます。複数の『Device X』を設定した場合には、『Device 1』のみが有効になります。その他の『Device X』はBUS上に見えなくなります。設定内容は保持されます。

 

SDカードの容量を分割するには、『Device 2』以降も設定します。『Device 2』のタブをクリックします。『Enable SCSI Target』にチェックをいれます。初期設定はSCSI ID=1に設定されています。別のSCSI IDにも変更可能ですが、他の『Device X』(XはDevice番号)のSCSI IDとホストのSCSI ID(通常SCSI ID=7 AKAI製サンプラーの場合には初期状態でSCSI ID=5の機種があります。詳しくはAKAI PROの製品マニュアル等を参考にしてください。)とは別のIDに割り振って下さい。意味のわからない方はSCSI関連の技術情報等を検索してください。

この時点ではまだ他の設定は変更しないでください。

 

続けて『Device 3』『Device 4』も設定します。この時点では『Enable SCSI Target』以外の設定はまだしないで下さい。手順を間違えると、正常に認識しないなどの障害が発生することがあります。

次に『Device 2』『Device 3』『Device 4』の順番に『SD Card start sector』の設定を『Auto』にチェック、『Device size』の設定をして下さい。

 

設定をしたら、下部にある『Save to device』ボタンを押して設定をSD SusanoMonsterに転送します。

 

転送が終了しました。

 

PowerMac G4で試してみます。PowerMac G4はDigital Audio 533MHz DPモデル、SCSIカードはAdaptec 2930CA、SDカードはPlextor 2GBです。

 

ATTO ExpressTool をつかって動作を確認します。

 

SCSI ID=0〜3でそれぞれ認識しました。

SCSI=0のデバイスを選択して初期化してみます。

初期化するとデータがなくなりますよ的なアラートのダイアログがでました。『OK』をクリックして継続します。

初期化します。

初期化完了しました。ファインダーにデバイスがハードディスクとしてマウントしました。

ID=1〜3も同様に初期化します。

初期化完了して全デバイスマウントしました。

他の機器ではうまくいかない可能性もありますので、特に古い機種で安定して動作させるためには初期状態でお使いいただくのがベターだと思います。

パラメータをいじりすぎて訳が分からなくなった場合には、工場出荷時の状態に戻す事ができます。『File』→『Load Default』→『Save to Device』で書き込みます。ただし、ファームウェアの書き込みに失敗した場合にはROMを書き込む専用のハードウェア機器が必要になりますので、十分注意して実施して下さい。

弊社のファームウェアを再書き込みすることも可能です。弊社の初期設定のファームウェアはこちらからダウンロードできます。

『scsi2sd-util』ソフトウェアの『File』メニュー『Upgrade Firmware…』を選択します。

ファームウェアを選択します。基本的に弊社の提供するファームウェア以外を使用しないでください。別のバージョンのファームウェアを使用した場合には、SCSI IDがちゃんと設定できないなどのさまざまな障害が起こることがあります。

『開く』を選択します。

『Firmware update successful』のダイアログがでたら成功です。

次回はEnsoniq ASR-10サンプリングシンセサイザーを使ってDevice Typeの Removable の設定を紹介します。

SD SusanoMonster SCSI to SD 変換アダプター 設定変更用ソフトウェア 起動の仕方(Windows編)

SD SusanoMonsterはscsi2sdプロジェクトをベースにしたSDメモリーカードをSCSIインターフェースに接続できる製品です。この製品にはscsi2sd-utilというソフトウェアでオプション機能を編集できます。

機能は

SCSI Parity, Unit Attention, SCSI2 Mode(古い規格の互換性), glitch filter, SCSI Disconnect, short SCSI selection pulse への応答, LUNS to SCSI IDs の機能の設定

SDカードを最大4つのパーティーションに分割して、それぞれ独立したSCSI IDを割り振ることができる

SDカードの最大値の設定(初期設定は2GB)

Deviceタイプ(ハードディスク、リムーバブルなど)の設定

プロダクトID, シリアル番号の設定

ファームウェアの更新

BootLoaderの更新

です。

ただし全ての機能がお使いの機器で有効とは限らないですし、場合によっては正常に動作しないだけでなく、深刻な障害が発生する可能性がありますので、専門知識のある方が自己責任にて実施してください。

今回はscsi2sd-utilのダウンロードとWindows(7〜8.1推奨)での起動方法までを解説します。実際の設定については次の投稿で説明します。

SCSI2SDプロジェクトのftpにアクセスします。今回はWindows 64bit版を使います。ユーザーのOSによっては32bit版を使って下さい。

http://www.codesrc.com/files/scsi2sd/latest/windows/64bit/

『scsi2sd-util.exe』を選択してダウンロードします。

『このファイルを実行または保存しますか?』というダイアログがでますので、『保存』を選択してください。

ダウンロードが完了すると、『scsi2sd-util.exe』というファイルができます。

『scsi2sd-util.exe』ファイルをダブルクリックします。ソフトウェアが起動しました。

具体的な使い方は次回の投稿で解説します。

 

SD SusanoMonster オプション機能編集用ソフト scsi2sd-util のMac OSXでの起動方法



SD SusanoMonsterはscsi2sdプロジェクトをベースにした製品です。この製品にはscsi2sd-utilというソフトウェアでオプション機能を編集できる機能があります。

オプション機能は

SCSI Parity, Unit Attention, SCSI2 Mode(古い規格の互換性), glitch filter, SCSI Disconnect, short SCSI selection pulse への応答, LUNS to SCSI IDs の機能の設定

SDカードを最大4つのパーティーションに分割して、それぞれ独立したSCSI IDを割り振ることができる

SDカードの最大値の設定(初期設定は2GB)

Deviceタイプ(ハードディスク、リムーバブルなど)の設定

プロダクトID, シリアル番号の設定

ファームウェアの更新

BootLoaderの更新

です。

ただし全ての機能がお使いの機器で有効とは限らないですし、場合によっては正常に動作しないだけでなく、深刻な障害が発生する可能性がありますので、専門知識のある方が自己責任にて実施してください。

今回はscsi2sd-utilのダウンロードとOSXでの起動方法までを解説します。実際の設定については次の投稿で説明します。

http://www.codesrc.com/files/scsi2sd/latest/mac/

にアクセスし、scsi2sd-util.dmg をクリックします。

『次のファイルを開こうとしています』のダイアログがでますので、『ファイルを保存する』を選択して『OK』をクリックします。

ダウンロードした .img ファイルをダブルクリックしてイメージファイルをデスクトップに展開します。『scsi2sd-monitor』と『scsi2sd-util』の二つのファイルが出来ます。

OSXの『ターミナル』ソフトウェアを起動します。『ターミナル』はアプリケーションフォルダー内のユーティリティーフォルダーにあります。

ディスクトップ上のイメージファイルのパスに入ります。通常は

cd /Volumes/dmg

となりますが、パスはユーザーによって違うこともあります。詳しくはターミナルの使い方を検索してください。

sudo chmod a+x scsi2sd-util

とコマンドを打ちます。Read-only file system と返ってきたら、ファインダーに戻って、『scsi2sd-util』 をダブルクリックします。

『インターネットからダウンロードされました。』というダイアログがでましたら、『開く』をクリックします。OSXのバージョンによっては『開発元がわかりません』というエラーダイアログがでる場合があります。その場合には『Control』キーを押しながら『scsi2sd-util』ファイルをダブルクリックしてください。

『scsi2sd-util』が開きました。

具体的な使用方法は次回の投稿で紹介します。